想像と障害者自立支援法

swan_slab氏がかなり力を入れて追っておられる。量も多いのだが、その中で特に感じるところのあった部分を。

想像力を働かせるために、無知のヴェールをかぶっておこう。

もし、私が80歳で自分自身も介護サービスを受けながら、55歳の知的障害者の息子と暮らしているとしよう。

その場合に支えあうべき家族の自立とはいかなるものだろうか。

月々6万円程度の障害者年金で暮らしているなかでの定率負担の重さは生活実感としてどれほどであろうか。

想像すること。想像力には限界があるが、想像してみることから得られるものは大きい。像が描けないとき、自分が何も知らないことに気づく。


社会保障のあり方を決める意思決定には、希少な財源をいかに使うかという経済学のもつ価値判断が不可欠であるのに、私たちには効率性と公平性を結びつけるロジックをほとんど手にしていない。浪花節的に窮状を訴えかけるだけでは、行政の理屈に太刀打ちできないのは目に見えている。


番組は、反対派の立場を取材しており、支援費制度の予算的な行き詰まり(財源不足)など、廃案のデメリットに全くふれておらず、選挙の争点として提示するには偏向気味ですが

法案作成側は、不利益を被る弱者の立場に立って想像することができていないのだろう。だが、反対側は作成側の立場に立てていないことが多い。それを一素人がするのは必要なことではないかも知れないが、重要であるということには異論は無いはずだ。